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2022年02月01日更新

レストランバー「南青山nice」 町田智也シェフのインタビュー

「感動する料理って、実は意外とシンプル」

東京メトロ外苑前駅のほど近く、キラー通り沿いのビルの一角に佇む完全予約制のレストランバー「南青山nice」。店内には天然木のテーブルやワインセラーがしつらえられ、まさに「大人の隠れ家」という呼び名がぴったりのシックな空間が広がっています。メニューは原則として、「本日のおすすめ」のみ。フレンチの名店「ひらまつ」出身のオーナーシェフ・町田智也さん自らが腕を振るい、その日手に入る最高の素材を活かした料理を提供しています。「何料理が専門ですか?と聞かれるのですが、僕自身、料理のジャンルにこだわりはありません。ただ、お客様から美味しかったという言葉をもらえたら、それで十分だと思っています」と町田シェフ。「食べて感動する料理って、意外とシンプルなんですよね。ただ、それを作るにはベースの技術と人間力を磨いていかないといけないと思っています。あとは、作りながら『美味しくなれ、美味しくなれ』って食材しに話かけること。冗談だと思われるかもしれませんが、これ、本当に効き目があるんですよ。ぜひ試してみてください」。



「食材の美味しさを引き出すル・クルーゼは、炊飯にも最適」


町田シェフとル・クルーゼの出会いは、友人からココット・ロンドをプレゼントされたのがきっかけ。以来、自宅だけでなく、最近ハマっているというキャンプでの調理にも重宝しているそうです。「カレーやおでんなど煮込み料理にはもちろん、ご飯を炊くのにも使っています。ル・クルーゼで炊飯というと意外に思われるかもしれませんが、実はル・クルーゼはお米料理との相性がすごく良いんですよ。鍋の中で米が上手く滞留するので一粒一粒にしっかり熱が入り、もっちりとみずみずしい美味しいごはんが炊き上がります。事前に20~30分ほど水につけておけば、蒸らす時間を入れても30分程度で炊きあがるので便利です。何よりル・クルーゼで炊いたご飯は、炊きたてはもちろん、冷めてもすごく美味しいので、みなさんにもぜひ試してみていただきたいですね」。



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米は炊く前に20~30分ほど水につけておくのがポイント

煮る・炊くだけでなく、オーブン料理にもル・クルーゼを使うという町田シェフ。「直火だけでなく、IHやオーブンなどさまざまな熱源を選ばないのもル・クルーゼの魅力ですね。どの熱源でも食材全体にしっかりと熱が入って、食材のうま味を存分に引き出してくれます。今回はル・クルーゼごとオーブンに入れて焼くローストポークや、もっちりとした食感を楽しめる炊き込みご飯など、ル・クルーゼの良さを実感できるレシピをご紹介します。特別な食材や高度な技術は必要のない、シンプルな料理ばかりなので、ぜひ気軽に作ってみてください」。




今回ご紹介するレシピ

  • ローストポーク ソースヴィエルジュ
  • スパニッシュ炊き込みご飯
  • レンズ豆のうま味カレー

RECIPE 1 / ローストポーク ソースヴィエルジュ

ジューシーな旨みあふれるやわらかローストポーク。おいしさの秘密は3段階の火入れでじっくり低温調理。



材料

[6人分/シグニチャー オブロング・マルミット 31cm]



  • 豚肩ロースブロック 1kg
  • トマト 大2個
  • 玉ねぎ 大2個
  • レモン 1個
  • にんにく 3片
  • バジル 適量
  • ナッツ(お好み) 適量
  • オリーブオイル 300ml
  • 塩こしょう 少々

作り方

〈下準備〉

  • オーブンを150度に予熱しておく。
  • 豚肉全体に塩こしょうをふる。
  • 玉ねぎは粗いみじん切りにする。
  • トマトは(できれば湯むきしてタネを取り)ダイスカットする。
  • にんにくは包丁で潰す。


  1. 鍋にオリーブオイル(大さじ1・分量外)をひき、豚肩ロースを全面よく焼き付けて、一度取り出す。
  2. 1.の鍋に玉ねぎ、にんにくを入れ軽く炒めたらトマト、オリーブオイル、塩こしょうを入れてよく混ぜ、肉を戻す。
  3. 鍋のフタをしてオーブンに入れる。30分後に肉を裏返し、もう30分(計1時間)焼く。
  4. オーブンから鍋を取り出して30分休ませる。
  5. 肉を切り分けて皿に盛り、お鍋に残っているソースにレモン果汁とレモンの皮の擦りおろし、刻んだバジル、お好みのナッツを加えたたれをかけ、バジルを飾る。



POINT

「鍋→オーブン→予熱」3段階の加熱で、柔らかくジューシーな仕上がりに!



塊肉を柔らかく仕上げるポイントは、3段階に分けて加熱すること。まず、鍋で表面をしっかり焼いて、肉の旨みを閉じ込めます。その後、低温のオーブンで1時間じっくり内側まで火を通したら、オーブンから取り出して余熱で休ませると肉汁が全体に行きわたり、ジューシーに仕上がります。お肉のソースはパスタソースにしてもおすすめです。

RECIPE 2 / スパニッシュ炊き込みご飯

上品なにんにくの風味豊かな炊き込みご飯。オリーブオイルでにんにくとじゃがいもをローストし香ばしさをプラス、フレッシュトマトのほのかな酸味でさわやかな仕上がりに。



材料

[3~4人分/ココット・エブリィ 18、TNS シャロー・フライパン 26cn NC]

  • 米 2合
  • トマト 中1個
  • じゃがいも 中1個
  • にんにく 上半分
  • トマト缶(ホール) 半分
  • 鶏手羽 2本
  • 豚バラ 100g
  • ソーセージ(チョリソー) 3本
  • オリーブオイル 大さじ1
  • バター 5g
  • 粉チーズ、パセリ 適量
  • 水 400ml
  • 塩こしょう 少々
  • ローリエ 1枚

作り方

〈下準備〉

・米2合を洗い、水に20~30分ほど浸しておく。

・じゃがいもとトマトをスライスにする。

・にんにくを横半分に切っておく。

・鶏手羽はぶつ切り、豚バラ、ソーセージは1~1.5cmにカットしておく。


  1. 鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて焦げるまで焼き、オイルに香りをつける。
  2. にんにくを取り出してから、水分を切った米を入れ、油をなじませる。
  3. フライパンにオリーブオイル(大さじ1・分量外)をひき、鶏手羽、豚バラ、ソーセージを入れ、しっかり焼き付けてから、2.に入れる。空いたフライパンでじゃがいもに焼き目をつけ、取り出す。
  4. 3.のフライパンにトマト缶を入れて煮詰めペースト状にしたら、水を加えて塩こしょうで味を調える。(しっかり目に味をつけると良い)
  5. 4.を2.の米とよく混ぜ合わせ、ローリエ、焼いたにんにくとじゃがいも、スライスしたトマトを入れてフタをし、中火で沸騰させる。
  6. 沸騰したらさらに弱火で10分炊き、火からおろして10分蒸らしたら、出来上がり。 バターを入れて混ぜ、好みで粉チーズやパセリをふってもおいしい。



POINT

にんにくの香りをしっかり油に付けてから、米になじませる



最初に焦げ目がつくまでにんにくを良く焼いて油に香りをつけておくと、米がより風味豊かに炊き上がります。トマトとじゃがいも、にんにくはあえて米に混ぜ込まず、米の上に並べた状態で炊くと出来上がりが華やかに。おもてなしの席では、蒸らし終わったココット・エブリィをそのままテーブルに運んでフタを開ける演出をすると、ゲストに喜ばれそう!

RECIPE 3 / レンズ豆のうま味カレー

お鍋におまかせ、食材をお鍋に入れて煮込むだけ。ほっこりやさしいレンズ豆の食感とかつお節の旨みが美味しさの決めて。



材料

[3~4人分/ココット・エブリィ 18]

  •  レンズ豆 200g
  • 玉ねぎ 大半分または中1個
  • マッシュルーム 100g
  • 鰹節 小分け袋2袋
  • にんにく 1片
  • 水 300ml
  • カレー粉 大さじ1〜1.5 A
  • ココナッツミルク 1缶
  • 水 200ml
  • 塩こしょう 適量

作り方

〈下準備〉

レンズ豆をさっと洗い、ザルで水を切っておく。玉ねぎ、マッシュルーム、にんにくはスライスする。



  1. 鍋にレンズ豆、玉ねぎ、マッシュルーム、にんにく、鰹節、カレー粉、水を入れ、火にかける。煮立ったら弱火にして20分ほど煮る。
  2. レンズ豆が柔らかくなったら、Aを入れて温めたら完成。パクチーと一緒に食べてもおいしい。

カレーの味が弱いようであればお好みでカレー粉を足して下さい。



POINT

味の決め手は鰹節。多めに入れると、さらにうま味がUP



カレーの本場・スリランカでは、日本の鰹節そっくりの「モルディブ・フィッシュ」という魚の燻製をカレーに使います。このレシピでは鰹節で代用していますが、他の具材と一緒に煮込むことで鰹節のうま味がしっかり出て、日本のごはんに合う味わいに。今回は鰹節の小袋2つ分を使いましたが、多めに入れると、さらに鰹の香りと旨味がUPします。